【学振】採択される申請書の書き方のポイント~後編~

学振 研究生活
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こんにちは、なべさんです。
前回の記事に引き続き、今回の記事では学振申請書の肝となる部分を説明していきます。
※前回記事をまだ読んでない方はこちらから→【学振】採択される申請書の書き方~前編~

「現在までの研究状況」欄の書き方 重要度★★

この項目はこれまでの研究成果を存分に披露するための場になります。
全て自由に書けるフリー欄になっているので、「どのように自分の研究を分解して説明すれば分かりやすいのか」を考えて書いていきましょう。
僕の記載例を以下に載せますので流れだけでも参考になればと思います。
ちなみに、申請書内でのフォントは日本語の箇所はMS 明朝 、英語の箇所はTimes New Roman、フォントの大きさは11推奨です。

①「研究の背景と目的」

自分の研究のバックグラウンドを先行論文などを引用しながら記載します。その背景を踏まえて、自分の研究を通じて達成できるであろう目的について簡潔に述べます。ここで述べる目的は、夢や解決すべき社会問題レベルの大きなテーマで大丈夫です。

②「問題点と解決方法及び研究方法」

上で述べた目的を達成するうえで、問題となるボトルネックについて述べ、その問題を乗り越えるための独創的な発想・アイデア・仮説を述べます。ここで述べるのは独創的なアイデアの詳細ではなく、その発想に至ったプロセスや経緯について述べたい。『問題→乗り越える戦略』を数点組み合わせて書くことが重要。
この項目で、研究デザインが理解できるような図を掲載することも大切です。(図は多くて2つまで!)
あまりに複雑なもの、字が多いのはNG。また、昨年度よりカラーでの提出ではなくなったため要注意です。
協調したいところは太字にするなど工夫を入れて書いていきましょう。

③「特色と独創的な点」

独創性と自分の研究系の意義深い点について述べます。ここでのポイントとしては、「どのような点が前例がないのか、どうしてそのような前例がないのか」を記すことによって、自分の研究の優位性を高めることができます。

④「研究経過及び得られた結果」

まず、本研究を通じて成功した事柄について記載します。

次に、詳細な成果について、分かりやすく具体的な数字等含めて記載します。一目でわかるような図を1枚いれると更に効果的でしょう。この項目で、自らが執筆した論文や学会発表についても述べることで、『研究に対するコミットメントの高さ』をアピールできます。

そして、最後に参考文献を記載することも忘れずに。

「これからの研究計画」欄の書き方 重要度★★★

ここが申請書の最重要項目です。「研究計画をどれだけ分かりやすく書けるか」で合否が決まるといっても過言ではないでしょう。

(1) 研究の背景

研究の背景を先行研究を引用しながら述べ、その背景を踏まえて、自分の研究によってどのような社会的意義がもたらされる可能性があるかについて述べます。
ここで述べるのは、最終的に自分の研究成果が貢献できる世界的価値であり、夢であるので、多少誇張して述べるくらいで丁度いいでしょう。その夢に対して『本研究では、3年間でここまで落とし込んでいきたい』という内容を述べることで、夢と現実的な主張を組み合わせた、魅力的な文章となります。

(2) 研究目的・内容

【研究目的】
どのような戦略によって、どのような事象を解明するのかを一文で述べます。最後にこの研究によって生まれる価値を主張します。
【研究方法と研究内容】
小見出し形式にして、研究のストーリーを説明する。例えば僕の例だと、
1⃣ ~に関するバイオマーカーの探索
2⃣ バイオマーカーを用いた特定の細胞の単離技術の開発
3⃣ 新技術を用いてのin vivo実験
4⃣ 詳細な分子メカニズムの解明
といった風に、小見出しを入れてそれぞれの研究内容について簡単に述べることで、審査員が見やすい資料作りになります。
また、1⃣~4⃣のストーリーの流れが一目でわかるような実験フロー図を載せることで、より視覚的に理解しやすい資料になります。

(3) 研究の特色・独創的な点

この欄は枠として非常に狭いため、簡潔に、そして、特に伝えたいところは太字や下線によって主張します。
僕の場合は、以下の小見出しを作って説明しました。
① これまでの先行研究と比較した、本研究の特色、着眼点、独創的な点
② 当該研究の位置づけ、意義
③ インパクト・将来の見通し
ここまで書くと、記載内容にダブりが出てくることがあるので、全く同じ表現にならないよう異なる言い回しで記載できるとベターです。(ただし、あまり気にしすぎなくて大丈夫だとは思います)

(4) 年次計画

年次ごとの小見出しを作成して、極めて詳細な実験の流れを記載していきます。
この欄で大切なのは、『どれだけ具体的に研究が計画されているか』です。
申請時点から採用までの準備、1年目、2年目、3年目の小見出しを作り、年次ごとに、具体的にはどんな機器を使って、どんなデータベースを利用して、何を行うのかを記載します。
僕の場合は、どのようなタンパク質が考えられるのか、どのようなプロモーターを用いるのか、試薬名や計画している試験群についての記載など、とにかく詳細に実験デザインを記載しました。
また、以下のような表をのせることで、研究計画性についてアピールするのも良いでしょう。

3. 学振採択のために出来る、少しの悪あがき

上記までが、僕なりの学振採択に向けた申請書の書き方のポイントです。
そして、最後に伝えたいのが、『できるだけのことをやろう』ということです。
例えば、直属の先輩だけでなく、先生方や友人なども見てもらってアドバイスをもらうこと。恥ずかしいかもしれないが、色々な人からアドバイスをもらって修正していくうちに少しずつ洗練されていきます。
特に、学振取得者から当時の資料を見せてもらい、面白い・分かりやすいと思った書き方はどんどん取り入れていったらいいと思います。
是非、自分のネットワークを全面的に利用して、ノウハウを駆使して、申請書を作成してほしいと思います。
ちなみに、僕が所属していた前のラボでは、学振が毎年当たり前のように輩出される凄いラボだったので、必然とそのノウハウが蓄積されていました。
ここには、その一部しか記せていないと思いますが、是非計画的に、そして最高の博士課程を送るべくこの戦いで勝利を収めてほしい。
また別の記事で、学振申請書を書くうえで、イレギュラーなパターンや推薦書などについてまとめたいと思います。
今日はこれくらいで!

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